
EDRについて
EDRとは
EDR(イベントデータレコーダー:Event Data Recorder)とは、交通事故などによって車両に一定の衝撃が加わった際に、事故直前から衝突時にかけての車両状態を記録する機能です。
EDRは、エアバッグコントロールモジュール(ACM)等に組み込まれている場合が多く、一般に「自動車のブラックボックス」に例えられることがあります。
記録されたデータを確認することで、事故直前の車両速度、ブレーキ操作、アクセル操作など、運転者の記憶や証言だけでは確認が難しい車両状態を客観的に把握できる場合があります。

EDRに記録される主なデータ
EDRには、車種・年式・メーカー等に応じて、次のようなデータが記録される場合があります。
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車両速度
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前後方向・横方向の加速度
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ブレーキ操作
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アクセル操作
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エンジン回転数
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ステアリング操作
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シートベルト着用状況
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エアバッグ作動状況
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衝突時の速度変化(ΔV)
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その他の車両制御情報
記録されるデータの種類、記録時間、サンプリング間隔および記録条件は、車種・年式・メーカー等によって異なります。
また、すべての交通事故で必ずEDRデータが記録されるものではありません。
CDRによるEDRデータの読み出し
EDRに記録されたデータは、専用のCDR(Crash Data Retrieval)システムを使用して読み出します。
車両の診断コネクター(OBD)に接続して取得する方法のほか、事故による車両損傷等により通常の接続が困難な場合には、エアバッグコントロールモジュール(ACM)等を取り外し、直接接続してデータを読み出す方法があります。
読み出されたデータはCDRレポート等として確認することができ、事故直前の車両速度、ブレーキ操作、アクセル操作、衝突時のΔVなど、記録された各種情報の解析に活用されます。
※読み出し方法や取得可能なデータは、車種・年式・メーカーおよび車両状態によって異なります。

日本におけるEDR搭載義務化
日本では、一定の乗用車等を対象としてEDRの搭載義務化が進められ、2022年7月以降の新型車に適用されました。
さらに、2026年7月からは継続生産車についても適用され、今後の交通事故調査・解析において、EDRデータを確認・活用する機会はさらに増えていくと考えられます。
ただし、EDRの搭載状況や読み出し可能なデータは、車種・年式・仕様等によって異なります。
EDRデータを利用する際の注意点
EDRデータは、交通事故時の車両状態を確認するための重要な客観資料ですが、EDRデータだけで事故態様のすべてを判断できるものではありません。
例えば、相手車両との位置関係、衝突に至るまでの交通状況、道路環境、運転者からの見え方などは、EDRだけでは確認できない場合があります。
そのため、事故状況を詳細に検討する場合には、EDRデータに加えて、ドライブレコーダー映像、車両損傷、事故現場資料、実況見分資料等を併せて検討することが重要です。
EDRデータは、その記録内容や技術的な意味を適切に理解したうえで、事故解析に活用する必要があります。